FPとしてのフィデューシャリー・デューティー宣言
2017年6月3日
岩城みずほ
先般、金融庁は、金融業界全体へのフィデューシャリー・デューティーの浸透を目指して、「顧客本位の業務運営に関する原則」を公表しました。
これを受け、個人への相談業務に携わる私たちファイナンシャルプランナーも、金融サービスを業として提供する者として、フィデューシャリー・デューティー宣言を行い、お客様のために、自らの業務を遂行することを公約する必要があると感じています。その実践にあたって、私は、これまで通り、事業継続に必要な合理的報酬のもと、お客様に対し、一切の利益相反行為を行なわないことを改めて確約し、明文化して公表いたします。
1. 顧客本位の業務運営に係る方針の策定・公表等
- 私は、お客様の最善の利益のために、金融機関に属さない中立的な立場で、適切な相談業務(コンサルティング)を行います。
- お客様の経済的な安心の実現に向けて、FPとしての専門知識をもって相談業務にあたります。
- 金融商品を販売してのコミッションを受け取らず、相談業務、その他サービスの提供への対価として、合理的水準でのフィーのみを報酬と致します。
2. 顧客の最善の利益の追求
- お客様一人一人の利益に合致する良質なサービスを提供することに務めます。
- お客様が、お金についての不安を適切に解消し、長期的な資産形成を円滑に行うことができるように、投資教育に力を注ぎます。
- 自らの安定した顧客基盤と収益の確保につなげる為に、相談業務の他、金融商品の販売に繋がることがない、中立的な勉強会やセミナー開催、書籍出版、メディア等での良質な情報発信を行うよう心掛けます。
3. 利益相反の適切な管理
- 私は、保険会社、銀行、証券会社などとの関係にあって、金融商品の勧誘、販売、また販売の加担に繋がる取引等を一切行いません。
- 金融商品の販売は、コミッション収入を伴い、顧客本位の原則から逸脱する可能性が高いと考えられるため、将来いかなる状況にあっても一切行いません。
4. 手数料等の明確化
- 私が提供するサービスの内容・価格については、HP等で公表し、お客様が事前に疑問なく理解できるよう情報提供に務めます。
5. 重要な情報のわかりやすい提供
- 私の相談業務に於いては、お客様の疑問や不安に丁寧に回答し、重要なことを、もれなく、正しく、分かりやすくお伝えいたします。
- 確定拠出年金制度やNISAなどの各種の制度や、投資信託、保険などを含む各種の金融商品の両方について、お客様にどのような利益があり、他方でどのようなリスク・コスト等を負担することになるのかが、十分ご理解頂けるような情報提供と助言を行います。
6. 顧客にふさわしいサービスの提供
- 私の相談業務においては、金融論的に正しい結論を曲げることを一切致しませんが、お客様の状況、知識、経験などに応じて、お客様にご納得頂けるような、相談と説明のあり方を心掛けます。
- 私は、お客様の状況、知識、経験、ニーズを十分把握すると共に、お客様が自らの意思によって行動を選択出来るような知識・情報の提供に務めます。
7. 遵守態勢
- 「お客様のために」のみ相談業務、その他サービスを行うことをゆるぎない価値観とし、今後、業務拡大にあたっても変わりのないものと致します。
- 私は、自らの業務運営のあり方が、「顧客本位」の観点で適切であったか否かを、定期的に点検し、自己評価と課題を率直にHP等で公開することをもって、自らの業務のあり方をチェックして参ります。
以上